寒さが厳しい季節がやってきました!
みなさんは冬の過ごし方は問題ないでしょうか?
冬の過ごし方といっても、何を気をつけていいのか分からない・・・
そんな声を患者さんからもいただくので、冬の時期に特に気をつけたいことを
ここ最近急増している不眠症と合わせてお話していきます!
【冬に気をつけたい不眠症】
・冬の不眠症の特徴
→日照時間
→寒さ
【不眠症の対策】
・不眠症を予防する5つの生活習慣
→朝日を浴びる
→携帯やパソコンの見過ぎに注意
→入浴でリラックス
→適度な運動
→保温する
【さいごに】
冬に気をつけたい不眠症
最近の季節の移り変わりは、急激なものです。
夏の寝苦しさから、ようやく秋の過ごしやすい気候になったと思えば、
一気に寒さがやってきて、寒さによる寝つきにくさ、朝の起きにくさは、
誰しもが一度は経験あるのではないでしょうか??
このような急激な気候の変化によって体には大きな負担となり、
場合によっては重度の不眠症を招く可能性もあります。
冬の不眠症の特徴
なんといっても冬の特徴は寒さによるものですが、
不眠症を起こす要因はそれだけではありません。
まずは、「日照時間」です。
日本の冬は、日照時間が他の季節よりも短いため、
太陽に当たる時間が短くなります。
それによって、太陽の光によってリセットされる
体内時計のリズムが崩れてしまいます。
本来、体内時計は、隔離環境では約25時間の周期で刻まれています。
そのため1日24時間の昼夜のリズムとはズレが起こってくるため、
起床後、太陽の光を浴びることによってそのズレを修正します。
体内時計は、実は体のいたるところに存在します。
肝臓、胃、肺、皮膚など、あらゆる細胞に体内時計があって、
リズムを刻んでいます。
そして、その中枢にあるのが、脳の視床下部というところの「視交叉上核」
というところにあります。これが、目から入った光刺激を受けて体内時計の
ズレを修正します。
このときに活躍するのが「メラトニン」というホルモンです。
メラトニンの合成は、体内時計がコントロールしていて、
メラトニンが増えると、深部体温・血圧の低下・脈拍弱化が起こり、
睡眠に誘導されます。逆に、メラトニンの分泌量が少なくなると、
体温・血圧・脈拍は上昇して、睡眠から覚醒します。
現代の日本人の生活習慣では、照明による負担があふれています。
24時間営業している店もあり、街の照明が消えることはありません。
夜のコンビニや帰宅での電車の照明、消えてしまってはもちろん困りますが、
それを過度に受けすぎてしまうことによって体内時計は乱れやすくなります。
体内時計を乱さないためにも、朝の日の光を浴びることは、
不眠症を引き起こさないためにも、重要な習慣なのです。
もう一つの要因として、「寒さ」です。
特に寒さの影響で不眠症を招く方に女性の患者さんが多く見られます。
その要因に、女性に多い「冷え性」が関係してきます。
女性は、男性に比べ筋肉量が少なく、体の水分のバランスや、
ホルモンの影響により冷え性の方が多いと言われています。
さらに、寒い季節は毛細血管が収縮し、末端の血液が滞りやすく、
体の機能を維持するために少しでも体の中心に血液を運ぼうとします。
このため体温調節がうまくできず、悪循環になって冷えることによって、
自律神経が乱れやすくなり、睡眠に影響を及ぼしてしまうのです。
様々な、要因で季節特有の症状は起こりますが、
冬の不眠症は「日照時間」と「寒さ」の対策が重要となってきます。
不眠症を予防する5つの生活習慣
では、今の話をふまえて、どんな習慣を身につければいいのでしょうか?
①朝日を浴びる
上記でもお話したように、まず体内時計をリセットし正常なリズムを手に入れましょう!もし、時間がなければ15秒くらい浴びることから始めてみましょう。朝バタバタでどうせ外に出るから大丈夫と思うかもしれませんが、理想は活動する前にスイッチを入れてあげることが重要です。
②携帯やパソコンの見過ぎに注意
携帯やパソコンを寝る直前まで見ていると脳が覚醒してしまい、寝つけなかったり、睡眠の質が落ちてしまいます。なるべく寝る前などは、そういった刺激を与えないように注意しましょう。
③入浴でリラックス
入浴することによって、体が温まります。リラックスする副交感神経が働きやすくなることも重要なポイントですし、深部体温が下がってくると眠気が起こりやすくなるので、睡眠の約二時間くらい前の入浴は非常に効果的と言われています。
④適度な運動
適度な運動をすることによって筋肉が動いて血液の循環を促進します。体の中心部に血液がしっかり循環していれば、滞りなく手足に血液が流れ、冷えの呼ぼうにもなります。
⑤保温する
寒さは天敵。冷えから身を守るために冷やさない方が良いポイントがあります。
それは、
首・手首・足首の〝3つの首〟です。
この場所は、皮膚が薄いので冷えの影響を受けやすいです。
ここを保温することによって体の中の温かみを逃がさず、
体全体が冷えるのを防いでくれます。
カイロなどで温めるという方法もありますが、
体温を逃がさないことで免疫低下も防ぎます。
自然の温かみが体には順応しやすいので、
マフラー・手袋・靴下などがオススメです。
お腹も冷やさない方がいいので、腹巻きなども効果的です。
ぜひ、一度やってみてください。
さいごに
いかがだったでしょうか?
今の寒い時期だからこそ気をつけた方がいい生活習慣もあれば、常日頃から習慣づけた方がいいものと様々な方法があります。
季節が変動するということは、体もそれにともなって変動し、順応します。その変動に体が追いついてこないと症状として現れてしまいます。しかし、あくまでもそれは自然なことでもあります。
大切なことは、その変動に対してよりスムーズに順応できる体の状態にしてあげることが大切です。
当院では、生活習慣をどう見直せばいいのか分からないという方など、一人一人に応じたセルフケアや生活習慣のアドバイスをおこなっています。
ぜひ、私たちにご相談下さい!