東洋医学的観点からみためまい

急に動きだしたり、立ち上がった時にめまいが起きたことはありませんか?

めまいには少し時間が経つと回復する軽度なものから

歩いたり、立つことすら困難になるほど重度なものまであります。

めまいは脳や耳のトラブルと多くの場合考えられますが

「自律神経」が大きく関係しているのです。

 

おそらく一度は耳にしたことがあるであろう

「ツボ」は東洋医学の考え方の1つで自律神経とも深い関わりがあります。

今回は東洋医学の観点からみためまいとツボについてお話していきます。

 

  1. 東洋医学の考え方とは
  2. 東洋医学でみるめまいの要因
  3. 効果的なツボ
  4. まとめ

東洋医学の考え方とは

東洋医学の考えでは、人体は

「気」・「血」・「水」の3つの要素から構成されていると言われています。

それぞれが重要な役割をはたしていて

健康状態を維持する上で必要な要素となっています。

バランスを保っているのですが1つでも悪くなってしまうと

崩れてしまい不調をきたします。

エネルギーのことを指します。

目には見えないが身体中を巡り、

身体の機能を正常に保つことにおいて重要な役割を果たしています

「病は気から」と言われるように気が弱くなってしまうと

身体全体の機能に影響を与え不調や病気を招いてしまいます。

「気」には大まかに分けて5つの働きがあります。

推動(すいどう)作用

血液やリンパ液、水分などの流れを促進したり、

内臓の働きを活発にしたりなど成長・発育において必要な役割。

温煦(おんく)作用

熱を産み出し、内臓や筋肉などを温め、体温を保持する役割

防御作用

皮膚を保護してウイルスや菌など外からの侵入を防ぎ、

体に入ってきた時には抵抗し排除する役割。いわゆる免疫のこと。

固摂作用

多汗・頻尿など多すぎる排泄などを抑える役割。

気化作用

物質を変化させる役割。

気→血や水、水→汗や尿など

血液のことを指します。

西洋医学と若干異なり、2つの働きがあります。

気の推動(すいどう)作用により全身を循環します。

滋養作用

全身の組織や器官を栄養する役割

寧静(ねいせい)作用

精神を落ち着かせる働き

「気」が上昇しすぎた際に、沈めてくれるので

「気」・「血」どちらかが不調になるともう片方も不調になるほど

相互に関係しているのです。

 

別名:津液(しんえき)とも呼びます。

血液以外の水分のことを指し、体温保持にも関わります。

*リンパ液・汗・涙・消化液・尿など

滋養・濡養作用

全身を巡り、皮膚や内臓を栄養する働き

汗・涙・尿として排泄しやすいようサポートしている。

 

 

東洋医学的なめまいの要因

めまいがおこる要因として

先ほどお話しした人体を構成する要素の「気」・「血」・「水」の

バランスが保てなくなることがあげられ

5つのタイプに分かれます。

血虚

「血」が不足している状態。

一般的に言う貧血のことで脳や全身に血が十分に行き渡らず

めまいの症状を引き起こします。

血虚タイプに多い症状

・眼精疲労

・手足の冷え、しびれ

・肌のトラブル(乾燥、荒れなど)

・髪(抜け毛、白髪、ツヤ)や爪(ツヤ、血色、割れ)などのトラブル

気虚

「気」が不足している状態。

一般的に言う”元気のない状態”を言います。

「血」が全身に巡るのを助けているので、「気」が不足することで

めまいの症状が起きてしまいます。

また「気」の作用が十分に機能しないため、全身の調子が崩れやすくなります。

気虚タイプに多い症状

・全身の倦怠感

・息切れ

・冷え

・内臓機能の低下

”肝”の機能低下

東洋医学では”肝”は2つの働きがあると言われています。

蔵血(ぞうけつ)作用

→血を貯蔵し、内臓や筋肉など組織に必要な時に分配する働き

疏泄(そせつ)作用

→気や血の巡りを整える働き *消化吸収なども

 

この2つの働きによって気血の循環が調整されているため、

肝の働きが低下してしまうと、気血の巡りが悪化し

めまいの症状につながります。

”脾”の機能低下

東洋医学で”脾”は消化器官全般を指します。

飲食物の消化・吸収の働きを主り、その働きによって得た水分の調整もしています。

 

”脾”の働きが落ち、身体の中に余分な水分が溜まってしまうと

耳の中にある聴覚・平衡感覚に関係する器官はリンパ液という液体が

必要以上に増え、めまいや耳鳴りなど引き起こしてしまいます。

”腎”の機能低下

東洋医学で”腎”の不調は耳に現れると言うほど耳との深い関係があります。

めまいの他に、耳鳴りや聴力低下など

耳の疾患がある場合は”腎”の影響が考えられます。

 

”腎”の働きは主に2つあります。

蔵精(ぞうせい)作用

→生命力の源である”精”(せい)を貯蔵する働き

この精は加齢や過労により減少していくため

日常忙しく、疲れがたまった時におこるめまいや、

年齢を重ねて起こるめまいは、腎の働きの落ちていることがあります。

主水(しゅすい)作用

→水分の代謝を調整する働き

身体にとって必要でなくなった水分を尿として排出します。

 

効果的なツボ

めまいがおこる要因をまとめると以下のようになります。

・「気」の不足

・「血」の不足

・「肝」の不調

・「脾」の不調

・「腎」の不調

これらの不調におすすめなツボを紹介していきます。

「気虚」に効くツボ

足三里

膝のお皿の下に凹んでいるポイントが

外側と内側の2ヵ所あり、その外側のほうの

凹んでいるポイントから指4本分下の所。

 

気の流れを良くする他に

胃腸の不調、足のむくみ・疲労

血流の促進にも効果があります。

 

 

 

「血虚」に効くツボ

血海

膝のお皿を触ると内と外の両側に

でっぱっている骨があります。

その内側の骨から指3本分上の所。

 

「血」は血液、血流のこと、

「海」は大量に集まることを表し

血の巡りが悪い、不足している婦人科疾患におすすめです。

 

「肝」を元気にするツボ

太衝

足の親指・人差し指の間で指から甲の方へ

指を撫で上げた時に指が止まる所。

目安として骨と骨が交わる所。

 

「肝」を元気にする他に

「気」や「血」の流れも良くし、

眼精疲労などにも効果的です。

「脾」を元気にするツボ

太白

足の親指の内側、土踏まずのあたりに指をあて

足の指先のほうへ撫でていくと指が止まる所。

 

「脾」を元気にする他に

食欲不振などの消化器系の不調や

身体のだるさ、疲労に効果的です。

 

 

「腎」を元気にするツボ

太渓

足の内くるぶしとアキレス腱の間の所。

 

「腎」を元気にする他に

冷えやむくみなど血流の循環トラブルに効果的です。

ツボの刺激方法

みなさんのめまいはどのタイプでしたか?

実際、ツボを刺激する際のおすすめの方法・注意点について

お話していきます。

 

ツボの刺激方法

➀指圧

→親指もしくは人差し指でツボの場所にあてます。

押すときは痛みを伴わない強さ(気持ちの良い)で

5~10秒押して5秒離すを3~5分くらいを目安にしてください。

 

➁温める

→温める方法としてお灸がおすすめです。

火を使いたくない、こわいなど抵抗がある場合は

お湯に濡らしたタオルやシャワーなどで刺激していきましょう。

まとめ

今回は東洋医学の観点からめまいについて

お話しさせていただきました。

お薬など西洋医学で試したけど変わらなかった方

何を試していいかわからない方は一度

東洋医学という違った観点から

アプローチするのもいいかもしれませんね。

また当院では西洋医学・東洋医学の

両方の観点からお悩みの症状を診ていきます。

長年、症状で悩まされている方は気軽にご相談ください。

 

最後に

いかがでしたか?

当院では、自律神経を乱す根本原因を検査で見つけ出し、施術を行います。

今回お話しためまいは自律神経が乱れる原因の1つです。

自律神経症状に悩まされている方、原因がわからないなどお困りの方は、

全力でサポートさせて頂きますので、どうぞお気軽にご相談ください。

最後までお読み頂きありがとうございました。