自律神経症状と向き合う

自律神経という言葉は、ここ数年で急速に認知されてきました。その理由として、それと同時に自律神経の乱れによって引き起こされる体への症状も増加していることが挙げられます。認知されてきているとはいえ、引き起こされる症状は、頭痛・めまい・耳鳴り・肩こり・腰痛・倦怠感・食欲減退・動悸・ほてり・息苦しさ・無気力など…表面上では、なかなか理解してもらえない症状がほとんどです。症状の特徴から、誰にも相談できず、まわりの目が気になり、さらに症状の悪化につながってしまうケースも少なくありません。

では、まず自律神経についてお話します。

 

自律神経とは…

自律神経は、人間が生きていくための生理的な機能をコントロールしている根本的なシステムです。主に体液循環・呼吸・消化・発汗・体温調節、内分泌機能 ( ホルモン )・生殖機能といった生命維持には欠かせない機能を無意識でコ ントロールしており、自律神経が乱れてしまうと、健康状態に問題があらわれる可能性が高くなります。

交感神経と副交感神経のどちらか一方がストレスなどにより過剰に働くと、いわゆるコリや痛み原因不明の不調が起こります。 つまり、健康な状態を維持していくために大切なことは交感神経と副交感神経のバランスが状況に応じて正常に働き、整っているということなんです。 自律神経が整うと体の本来の生理的機能が回復し始め、自然治癒力が正常に働きだし、辛い症状や不調が自然と改善されていきます。

自律神経の乱れるストレス要因

自律神経の乱れが起こる要因としてストレスによる影響が考えられます。

一般的にストレスと聞くと、仕事や家庭でのトラブルなどがイメージされがちですが、日常生活に潜むストレスは人それぞれ違い、要因も様々です。

自律神経に関わるストレス要因

  1. 環境的ストレス
    電磁波、気温、湿度、気候、騒音、振動、光など
  2. 化学的ストレス
    コーヒー、お酒、タバコ、薬物、食品添加物など
  3. 生物的ストレス
    細菌、ウイルス、カビ、花粉等、感染症やアレルギーなどの原因物質
  4. 肉体的ストレス
    過度な労働(出張、夜勤、残業)家事、育児、介護、睡眠、
  5. 心理的ストレス
    感情(怒り、悲しみ、罪悪感、不安、恐怖など)トラウマ、感情の抑圧など

なかなか改善しない症状の原因は?

上記で述べたように日常生活でのストレスの要因は、人それぞれ違います。

その中でも、こんな患者さんがいらっしゃいます…

なにをやってもうまくいく気がしない…

不安ばかりがつのって行動できない…

すぐにイライラしてしまう…

直接的な症状になっていないかもしれませんが、このようなネガティブの積み重ねは、精神的なストレスを招き、慢性化した症状を引き起こします。さらに、日常生活の中で常に恐怖や不安などの感情に左右されてしまっている方は、症状の改善スピードも遅くなります。

この状態を脱するために大切なことがあります!それは、コンフォートゾーンを広げていくということです。

コンフォートゾーンとは?

肉体的にも精神的に楽な状態でいること。

または、不安にならない状態などをいいます。コンフォートゾーンは、体温や免疫などの副交感神経が優位に働く物理的安定と、思考や感情を保つ情報的安定の両方を含んだ概念といわれています。

このコンフォートゾーンでは、リラックスした状態になり、あらゆるパフォーマンスを高めることができます。反対に、コンフォートゾーンから外れたり、コンフォートゾーンが小さくブレやすかったりすると、落ち着かない状態になり、パフォーマンスが低下してしまうんです。

 

コンフォートゾーンは原因ではない

勘違いしてはいけないのが、このコンフォートゾーンは結果であって、原因ではないということです。人は良いも悪いも慣れる生き物です。最初は挑戦していることが達成しないと辛かったり、不安になったりしますが、何度も挑戦し、達成していくと、それが当たり前になり、最初は挑戦と思ってエネルギーを使っていたことも慣れて自然になります。

これが、いわゆるコンフォートゾーンが広がっている状態です。

しかし、大事なことはコンフォートゾーンを作ることではありません。現状の自分に対する臨場感よりも、目標達成している状態の自分に対する臨場感を高めることで、現状の居心地を悪くして、目標達成している自分をコンフォートゾーンにすることなんです。

コンフォートゾーン=信念

コンフォートゾーンを決めているものは、その人の信念です。なので、その信念を変えることで、コンフォートゾーンを変えることができます。

また、信念の中心であるセルフイメージを変えることが、大きなポイントになります。

信念(正しいと信じているもの)が私たちの現実を作り出しています。現実を変えることができれば、信念を変えることができます。

現実を変えるというと、「そんな大げさなことはできない」と思うかもしれませんが、脳の認識が現実を生み出しているので、認識を変えれば現実は簡単に変えられるのです。

思考を現実化させる

現実を生み出す方程式

私たちが現実だと認識することに影響を与えている要素は2つあり、以下の方程式で表すことができます。

想像×臨場感=現実

私たちの脳は無数の想像を行っていますが、その中で現実と認識されるのは、最も臨場感の強いものということになります。

なので、失敗したことなどの過去の経験は、

実際に脳にも記憶され、臨場感があるため、たとえ、頭の中だけの出来事でも、あたかも実際に現実で起こったかのように認識されてしまうのです。

ですので、良い状態も悪い状態も思考が臨場感を得て、現実化したものだといえます!

今できる2つのこと

臨場感を高めるための要素

臨場感に影響を与えるために、まず以下の2つの項目を意識しましょう!

以下の2つの観点から、どのようなことを心の中で考えているかによって、何に対して臨場感を持つかが変わってきます。

①言葉(アファメーション)

1つ目は言葉です。普段話している言葉、頭の中で独り言などで使っている言葉も含みます。

ですから、目標を達成している状態をコンフォートゾーンにしたいなら、その状況が現実であるかのように言葉にしてみましょう。

自分は素晴らしい才能をもっている

何をやってもうまくいく

自分は皆から頼られる存在だ

など、まず言葉に変えてみましょう!

 

②感情(プライミング)

2つ目は感情です。理想の状態の自分はどんな感情を持っているかをイメージすることで、臨場感を高めることができます。

そのための方法として、ゴールに向かって無意識を焚き付ける「プライミング」という方法があります。

脳内には、ドーパミンという快楽物質があります。ドーパミンは人のモチベーションに深く関わっている物質です。たとえば、食事を食べたり、運動をするなどで脳内ではドーパミンが出ます。食べたり運動して、爽快感、幸せを感じるのはこのためです。

このドーパミンが出ることでの行動への意欲や、強いモチベーションを引き起こす脳の仕組みを、「プライミング」と呼びます。

プライミングを利用して、無意識に「ゴールを達成すると快楽が得られますよ」ということを覚えさせます。そうすると、無意識がゴールを達成したくなって、努力しなくても自然とゴール達成へのエネルギーを生み出してくれるのです。

まず、やってみてほしいことは、

①ゴール(目標)を決める

②目標を達成したメリットを考える

ゴールがないのに前には進めません!

今、やりたいことをイメージしましょう!

そして、それを達成したときのメリット(感情)をイメージしましょう!そのメリットは、『良い!』『ワクワク』するものにしましょう!

それが、モチベーションへと変換されます!

まとめ

どうでしょう…?

一見、難しそうなことかもしれませんが、ハッキリ言えることがあります。

それは、

あなたが、本気でイメージしたものが、

かならず現実化します!

ダメだと諦めていては成功はありません!

でも…

だって…

という気持ちも分かります。私たちも、たくさん、そういった患者さんのご意見を聞いてまいりました。ただ、自分自身変わろうと思えば今から変われます!ブレーキをかけているのは間違いなく自分自身なのです。

そこに気づくことが大きな一歩なんです。

当院では、患者さんの症状の根本原因に気づいてもらい、本質的な健康のサポートをしております!お体でお悩みのことがあれば、是非ご相談ください!

症状について詳しくはこちら

自律神経失調症

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