春間近、、、〝春バテ〟に要注意

みなさんは、〝春バテ〟という言葉を聞いたことはありますか??

季節の変わり目になると、季節の変動に合わせて体も順応しようとします。

その反動が体の不調を招いてしまうことがあるのですが、〝春バテ〟は文字通り、

春先に感じる不調で、春先は一年の中でも気象状況が目まぐるしく変化する季節と

言われています。そのため、多くの人が体だけではなく心の面でも不調を感じやすい季節です。

今回は、そんな春バテについてのお話です。

〝春バテ〟にみられる症状

昔に比べて、〝春バテ〟による体の不調はここ数年で急激に増えてきています。

しかし、その不調がなぜ起きているのかに気づいていない方が多くみられます。

まずは、〝春バテ〟がどんな症状を引き起こすのかをみていきましょう!!

  • 食欲がわかない
  • 頭がボーっとする
  • すぐ感情的になりイライラする
  • 体がだるく、やる気が起きない
  • 首や肩の凝りがひどい
  • 寝つきにくさや夜中に目が覚める
  • 気分が落ち込みやすい
  • 昼間の眠気が強い

〝春バテ〟 なぜ起こる??

上記でもお話したように、体は季節の変化に対して順応するためにエネルギーを消費します。この反動で体に負荷がかかり不調を起こしてしまう方がいらっしゃいます。このコントロールのために自律神経が働いてくれます。

【急激な寒暖差】

なんといってもこの時期は気温差が激しくなっています。日中を通しての気温差は強い時であれば、10~12℃も差があるときもあります。これだけの気温の差が起きれば自律神経も体の状態を正常に保つのに多くのエネルギー消耗します。なおかつ何度も自律神経が切りかわるので自律神経がパニックを起こしてしまい不調となってあらわれてしまいます。

【気圧の変動】

気圧の変動も同じで何度も高気圧と低気圧が入れ替わるため、体がなかなか変化についていけなくなってしまい、自律神経のバランスを乱してしまいます。

【めまぐるしい環境の変化

この環境の変化は個人差はあるかとは思いますが、一般的に卒業や入学、就職など新生活を迎えることが増える時期です。新しい環境にともなって不安や緊張などのプレッシャーによるストレスが積み重なって自律神経を乱してしまいます。

【人間関係の影響】

上記でも述べたように環境の変化が起こってくると、自分に関わる人も変化します。新しいクラスになったり、新入社員が入ってきて指導する立場になるなど、人間関係が変化します。もちろんいい出会いも悪い出会いもあるかもしれませんが、知らない人と関わることも無意識に不安や緊張のストレスが上がりやすい要因です。

【花粉の到来】

この季節は花粉によるストレスも強くあらわれてきます。アレルギーによる体のストレスはもちろん、鼻がつまり呼吸がうまくできない身体的なストレスや花粉症に対する精神的なストレスも関係してきます。

 

〝春バテ〟に効果的な食事

3月になると、春分の日を境に陽気がどんどん増してきます。時期的にもホルモンや神経のバランスが崩れやすいと言われますが、中国の養生法の考えでは、冬のうちに体にため込んでしまったものを排出してリセットする時期と言われ、体内の解毒を進めます。そんな時に、〝旬〟の食べ物が活躍します。

春を感じさせる山菜類には「苦味」のあるものが多く、この苦味が排毒を促進するなどの効果が期待されます。

この「苦味」ですが、薬膳料理を作る上で重要視されている「五味」に属しています。五味は【酸・苦・甘・辛・塩辛】があります。それでは、それぞれの作用と特徴、旬の食材を見てみましょう!

「酸味」の作用と特徴

【すっぱい】

肝臓、胆のう、目に関与

「酸」には血液を浄化して、解毒する作用があります。血管や、皮膚、筋肉を引き締めます。寝汗・下痢・頻尿に効果的と言われます。摂取し過ぎると胃が不調になりやすく、尿を出したい場合の時は摂取を控えた方が良いかもしれません。

主な食材は、

豚肉、レモン、トマト、ザクロ、イチゴ、みかん、リンゴ、梅、米酢、黒酢など

 

「苦味」の作用と特徴

【にがい】

心臓、小腸、舌に関与

体内熱を整えたり、利尿作用で排出することによって体内の水分の滞りなどによって、だるさや胃のむかつきを引き起こす「水毒」を防ぎます。消炎作用があるが、摂り過ぎてしまうと肺や大腸が不調となり、風邪の引きやすさ、体毛が抜けやすくなるなどの症状を引き起こしやすくなります。

主な食材

魚や豚などの内臓類、セロリ、ゴーヤ、キュウリ、パセリ、フキ、銀杏、緑茶、珈琲など

 

「甘味」の作用と特徴

【あまい】

脾臓、胃、口に関

体力を補ったり、滋養強壮、体を緩める作用がある。痛みを和らげ毒を中和します。かといって摂りすぎると体にだるさを引き起こす場合もあるので注意。特に砂糖のような精製されたものが甘いものと認識されやすいですが、一番は食材の自然な甘みが重要です。砂糖など甘いものを摂ると、一時的な幸福感から依存傾向になってしまうこともあるので、すべてが体にいいのではなくバランスが大事なことを忘れないようにしてください。

主な食材

牛肉、鶏肉、豚肉、卵、もち米、そば、黒豆、カボチャ、トウモロコシ、トマト、タケノコ、山芋、エビ、アジ、キャベツ、大根、人参、リンゴ、ブドウなど

「甘」はあらゆる食材に入っています。1つの食材でも複数の性味を持つものがあります。

 

「辛味」の作用と特徴

【からい】

肺、大腸、鼻に関与

血の巡りを良くする、体を温める、発汗作用。摂りすぎると肝臓や目の不調につながり、筋肉の引き攣りを引き起こすこともあります。体の余分な水分を汗として体外に排出するのでデトックス作用があるので健康のためといって食べ過ぎないように注意してください。

主な食材

シソ、生姜、ねぎ、にんにく、ニラ、コショウ、山椒、トウガラシ、ワサビなど

「鹹味」の作用と特徴

【しおからい】

腎臓、膀胱、耳に関与し、成長や美容を促す働き

鹹味には固いものをほぐす作用があり、便通への効果が知られている。摂りすぎると、小腸や腎の機能に負荷がかかるので注意が必要です。下痢しやすくなります。

主な食材

豚肉、タコ、イカ、アサリ、シジミ、牡蠣、カニ、ヒジキ、味噌、塩など

 

さらに春に気をつけたい食生活

上記で、五味の作用と特徴をお話ししましたが、具体的に春の食生活は何を気をつけるべきなのかをお話します。

【腸内環境を整える】

自律神経を整えるために腸が正常に働いているということはとても重要な要因です。また、良質な睡眠をとるためにも腸内環境を整えることが効果的です。

腸内環境を整えるために上記で説明した食材を積極的に摂ることも大切ですが、まずしてほしいのは、今の食生活がどのように負担になっているか見直すことです。

たとえば、

・週の半分以上は、買ってきたものや外食が多い

・食に偏りがあり、同じものやバランスが悪い食生活になっている

・脂っこいものが多い

・調味料にこだわりがなく、安いものを使っている

など、挙げていけばキリがないかもしれませんが、身の回りでよく考えるともしかしたら・・・という体の負担はたくさんあります。

まず自分の習慣を見直しててください。

 

【ビタミンCを摂取する】

ストレスが過剰にかかると、体はどんどんエネルギーを消耗します。その際に体は多くのビタミンとミネラルを消費します。そのために、ビタミンの中でもビタミンCは摂取を心掛けた方がいい栄養素です。この春の時期はビタミンCを豊富に含んだ食材が多く収穫されるので積極的に摂ってください。

ビタミンCにかかわらず、どの栄養素も体を構成していくために必要になるものばかりです。しかし、ストレスの影響で消費してしまったり、そもそも良質な栄養素が体に足りていなければ体はうまく機能することができません。

その時期に合ったものをしっかり摂取してみてください。

 

まとめ

いかがでしたか?

旬のものには、その時期にしかとれない季節を乗り切るためのパワーが秘められています。そして、同時に私たちの体には季節の変化に順応するための潜在的な力が一人一人かならずあります。

もちろん、風邪を引いてしまって発熱・咳・鼻水などの辛い症状があれば薬を飲んで症状を和らげることも時には必要だと思いますし、無理して辛い症状を毎日我慢する必要もありません。

その時の優先順位によってベストを選択してあげてください。

季節の変わり目は、不調が起きやすいですが、もし私たちがあなたの日常生活のお力になれそうであれば、ぜひ一度ご相談ください。

スタッフ一同お待ちしております。

症状について詳しくはこちら

自律神経失調症

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