自律神経の乱れと感情の乱れ

「なんだか最近ちょっとしたことで落ち込む・・・」

「急に不安になってしまう・・・」

「以前よりもイライラしやすくなった・・・」

こんな感情になってしまうことはないでしょうか?

もしかして、年のせいでは・・・と片付けていませんか??

こんな気分の波をなんとかしたい!と思っているアナタに呼んでいただきたいです。

今日は、「体の不調と感情」の関係性のお話です。

  1. 自律神経の不調とは
  2. 七情とは
  3. 体調不良と七情の関係性
  4. さいごに

自律神経の不調とは

自律神経の乱れが要因となって起こる不調の代表格が

「自律神経失調症」です。

自律神経失調症とは、不規則な生活習慣や過度なストレスにより自律神経のバランスが正常に保てなくなり、様々な不調を引き起こす症状を言います。

検査などで内臓や器官に明確な病変などがみられないことから原因がわからないことが多く、病院などで薬だけ処方されたり、問題なしと言われて対処もないまま帰される方も少なくはありません。

この自律神経を乱す要因として、多くの場合が身の回りに起こる「ストレス」が原因と言われます。しかし、このストレスも人によって感じ方も違います。このストレスを感じる際に関わっているのが、「感情」です

では、中医学における「感情」の分類である「七情」についてお話します。

七情とは

七情とは、文字通り7つの感情です。

嬉しい、悲しいなどの感情は、人間らしく生きるためには

欠かせないものです。ただ、過剰になりバランスが崩れてしまうと

体調のバランスも崩してしまう要因になってしまうのです。

中医学において、七情は「怒」「喜」「思」「憂」「悲」「恐」「驚」

の7つです。これらの感情が強すぎたり、長時間続いてしまうと、

体に様々な不調を起こすと言われています。

これは、現代でいうストレスと同じ考えで、ストレスを感じる状態は

七情のバランスが崩れている状態です。

体調不良と七情の関係性

イライラ・目の疲れ・肩こり・頭痛など

怒りの感情が原因で起こりやすい症状。

頭に血が昇って、肝の気の巡りが悪くなることでこういった不調につながりやすくなります。

このような症状だけでなく、肝への巡りが悪くなると婦人科疾患の要因になることも多く、

月経前後の不調や痛み、子宮筋腫などが疾患として挙げられます。

とはいえ、ストレスのない生活というのは難しいもので、もはやゼロにするのは不可能ですし、

ストレスがないというのも不自然なものです。

しかし、怒りで我を忘れてしまう前に、一呼吸入れて落ち着ければ一番ですね。

動悸・不眠・息切れなど

「喜」と関連のある臓器は「心」です。

「喜」と聞くと、おそらく多くの方が良いイメージを抱くのではないでしょうか?

しかし、この「喜」も体調不良を招くことがあります。

すべてにいえることですが、バランスが重要です。バランスの保たれたものが、

何か一つでも過剰になってしまえば、均衡は崩れアンバランスとなります。

「喜」の過剰でいえば喜び過ぎている状態。つまり興奮状態です。

例を挙げるのであれば、子供の頃の遠足の記憶・・・

「興奮して全然寝れない・・・」こんな経験ありませんか??

まさに、この状態を言います。興奮状態は心に影響を与えます。

このことから、気持ちの浮き沈みが激しい人は、心への負担が大きく不調をきたしやすと言えます。

息切れや風邪の引きやすさ

「悲」や「憂」の感情は肺の気を消耗してしまいます。

肺が消耗しすぎると、息切れ・息苦しさや、過度な場合には過呼吸症候群にもつながります。

落ち込んだ時に、ため息が出るのも肺との関係を現しています。

物事を悲観的に考えてしまう人は、喘息や過呼吸になりやすい傾向だといわれます。

また、呼吸が浅くなることによって気の入れ替わりが少なくなる事によって、

体に老廃物が溜まりやすく、疲れやすくなり免疫が下がりやすくなるので、風邪にも注意が必要です。

食欲不振、消化不良などの消化機能の低下など

「思」とは、いわゆる思い悩みによる感情です。

思い悩み過ぎてしまっている人や依存傾向にある方は、

脾に負担がかかっていることが多く、胃の痛みや食欲がなくなってきたという方は、

この「思」が原因かもしれません。「脾」は、消化器系と深く関わりがありますが、

消化器系といっても広範囲です。口から喉、食道、胃~大腸までの消化器、膵臓や肝臓

の働きの一部が含まれます。ですので、虫歯や歯槽膿漏、口内炎や逆流性食道炎、胃潰瘍、

下痢や便秘なども脾の経絡の乱れの可能性があるんです。

消化吸収によって、体は栄養を摂りいれます。そのため「脾」は、体を健康に保つための

キーポイントとして知られています。

 

疲労感・むくみ・骨や髪がもろくなる・記憶力減退

疲れやすくなった・・・

足のむくみでだるい・・・

骨や歯がもろくなった・・・

抜け毛が増えた、髪が細くなった・・・

 

などなど、いわゆる老化現象とは、年齢が関係あるのでしょうか?

ここ最近では、若くして老化のような症状に悩む方が増えています。

そこに関係しているのが「腎」に流れる気の乱れです。

腎に影響を及ぼす感情は、極度の「恐」が原因だといわれています。

「恐」の感情は、腎の気を下降させるので尿便の失禁、流産などにも

影響があるとされています。

集中力の低下・不安感などの精神錯乱

こういった傾向の方は、「驚」が原因になって起こることが多いです。

「驚」の感情も「腎」が関わっていて、これは気が下降するのではなく、

消耗することによって起こります。

最近の例であげれば、自然災害です。突然の状況に「驚」の感情が現れ、

それに「恐」の感情が合わされば、集中力が低下し、急激な疲労感や

記憶力の低下なども起こってきます。これが「腎」への負担です。

さいごに

ストレスは万病の元と言われています。

上記でも述べたようにストレスがゼロになることは不可能です。

しかし、ストレスによって症状が起こり、悩んでいる方が多くいる反面、

その症状に対しての理解が少ないのも、また事実です。

「簡単に休んで何を考えてるんだ」

「しんどくなるのは責任感がないからだ」

「甘えがあるからそんなミスをするんだ」

たしかに、仕事だからといえば、それまでですが、

自律神経が乱れて起きた症状は意思とは別です。

動きたいけど、動けないという症状も多くあります。

そのため、なかなか症状に対して理解を得ることが難しく、

分かってもらえないストレスで、さらに症状が悪化する方も

少なくはありません。このような症状になってしまった方で、

まず大事なことは、自分の体がなぜこのような症状起こしたのかを

知ることにあります。たくさんの患者さんのお悩みをお聞きしますが、

当院に来られる方の症状を良くしたい理由として、

「家事をしないといけないから」「仕事に支障が出るから」と

答える方が多くいらっしゃいます。

しかし、そんな方たちにストレスに感じることは何かありますか??

と聞くと、「家事に毎日追われている」「仕事のプレッシャーが強い」と

話してくれる方が、比例して多くいらっしゃいます。

 

ですが、ストレスを感じることを頑張るために体を良くしたいのか・・・

何か矛盾していませんか?

頑張るために体を良くすることが間違っているとは思いません。

そう思えることは素晴らしいことですが、結局良くなっても、

心も体も疲弊してしまっては、同じことの繰り返しです。

当院では、症状の根本原因の追究はもちろんですが、辛い症状が良くなって、

家事や仕事にとらわれず、毎日を快適に過ごせるようにサポートしています。

もし、あなたやあなたの大切な方が辛い症状で悩んでいるのであれば、

一度、当院へご相談ください!

症状について詳しくはこちら

自律神経失調症

関連記事